青あざについて
青あざ
青あざは、メラニン色素がある細胞が皮膚の深いところにあると青色っぽく見えるので、青あざと呼んでいます。
生まれつきのものもあれば、生まれてから1週間くらいで出来てくるものなど色々です。
青あざは7〜8歳くらいで自然に消えてしまうことが多く、経過観察(放置)が多いのですが、とても目立つところにあって困る場合や、大人になっても消えないタイプのものもあるので要注意!
専門医の診察が必須です。
異所性蒙古斑
蒙古斑と呼ばれる青あざは、日本人のほぼ全員が持っているもので、生後1週間から1か月ころに、お尻から背中の境目あたりまでに出てくるものです。
5〜6歳くらいまでに自然に消えることが多いです。
ところが違う場所にできるとなかなか消えません。異なるところにできる性質の蒙古斑なので、異所性蒙古斑っていうんですね。
小学生くらいまでに薄くなってくれればよいのですが、色合いの濃いものなどは大人になっても残ってしまいます。
残ってしまうか心配な場合や、目立つ場所の場合、ご家族も不安になるため治療を希望されるケースが多いです。
1. Qスイッチレーザーの登場です!
愛知医大青山流の創始期にはQスイッチのついていないレーザーで苦労しましたが、Qスイッチ装置が開発されてからは、ほぼ100%の効果を出すことができるようになりました。
2. Qスイッチって何なの?
簡単にいえば、ものすごい強いパワーのレーザー光を一瞬だけ出す装置です。
たとえば、静電気でバチってなったときに人間なら一瞬痛いなって感じる程度ですが、精密機械だと壊れてしまいますね。
同じように、メラニン色素はレーザー光に敏感に反応して燃えつきますが、ほかの皮膚の成分はダメージなく回復するという、非常に都合よい仕組みです。
3. 治療の痛みとか副作用はないの?
麻酔クリームやシール、麻酔注射を使用しますので大丈夫です。副作用としては、一時的に軽い色素沈着や逆に色抜けをすることがありますが日焼け予防をしっかりすれば無事回復します。
太田母斑
日本人名がついているアザですね。眼皮膚メラノーシスというグループに分類されています。
まぶたや白目の部分、頬や頭、鼻、ひたい、耳、あごのあたりに良く現れます。
女性に多く見られ、生まれつきや乳児のころに見られる早発型と、思春期・妊娠・出産・閉経などのホルモンバランスの変化がきっかけになる遅発型があります。
ふつうは片側だけに現れることが多いですが、両側にでることもあり、ほかの疾患との見極めは専門医の注意深い鑑別が必要です。
1. ほぼ100%治療が可能!!
Qスイッチレーザーのおかげでほぼ治療がOKです。初めの数回は治療後に色合いが濃くなることもありますが、繰り返しレーザーをあてると100%改善が可能といわれています。
2. 古いタイプの治療に気を付けて。
以前は皮膚移植や切り取り手術、古いタイプのレーザーや削る治療などありましたが、色素を取り切れないだけでなく、傷跡を残してしまう弱点がありました。また、アートメークなどで色合いを合わせようとしても上手く合わないばかりか、その後Qスイッチレーザーの治療の妨げになるので控えてください。
遅発性太田母斑
見た目がそばかすに似ている皮膚の深いところにできる青あざです。
そばかすは幼少期にできるのに対して、こちらは遅くでてくるので見分けがつきます。
そばかすよりも治療に手間がかかりますが、完治すれば再発することはないため、Qスイッチレーザーにチャレンジする価値のあるタイプのあざです。
1. ちょっと強めの治療を行います。
メラニン色素が深い位置に溜まっているので、Qスイッチレーザーのパワーも強く必要です。
2. 複数回の治療を繰り返します。
“再発することは無い”ことを励みにみなさん通われています。
青色母斑
ふつうのほくろに一見似ているものの、全体に青色が強いタイプを青色母斑といい、青あざのグループに分類されます。 通常は大きさもせいぜい1センチ以下で、わずかに盛り上がりがあったり、触ったときに硬く感じます。
細胞増殖型といって、どんどん大きくなる悪性タイプもあります。
その他のおできと見分けがつきにくいことがありますので、専門医の診察が大切です。
1. ふつうのほくろとどうして色が違うの?
ふつうのほくろは、表皮と呼ばれる皮膚の表面にメラニン色素があるので黒くみえますが、こちらは真皮の深い部分にメラニン色素があるので青黒く透けてみえるのです。
2. 大人に多いの?
30歳ごろから多く見られるようになります。子供でも珍しくはありません。
3. できやすい場所とかあるの?
顔・背中・手首・手の甲・足首・足の甲などができやすいです。
4. 治療したほうがいいの?
1センチ以下のものは、気にならなければ放置していてもかまいません。 目立ちやすい部分にできるので、ご希望があれば摘出手術もお受けいたします。 悪性のものと見分けがつきにくいことがありますので、専門医の定期チェックをお勧めします。